ワーグナーを旅する 革命と陶酔の彼方へ
¥3,080
市川明 編
四六判/125×187mm/256頁
変則巻表紙/ミシン入り帯貼付/変則コデックス装/2013年
AD+D+DTP:松本久木
ISBN 978-4-944055-55-5
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近代の嵐が吹き荒れる中、
人間と芸術への愛ゆえに苦悩し葛藤しながら、
過去と未来を超越した陶酔的な世界を創り上げた、
ドイツ・ロマン派の巨匠リヒャルト・ワーグナー。
彼の生誕200周年にあたって、
若い感性を持った21名の執筆者が一人の芸術家に挑む。
“ ワーグナーに関する本は多く存在するが、伝記やオペラ解説・解釈など、どちらかに絞られているものが多い。本書のようにワーグナーの人となり、作品の紹介、文化的背景などをいっぺんに集めたものは珍しいといっていいだろう。ワーグナーがもっと多くの若い人たちの間で鑑賞され、論じられる契機になればうれしい。(市川明「あとがき」より) ”
目次
ワーグナーを旅する……市川 明
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第1章 ワーグナーの作品
《さまよえるオランダ人》……北岡志織
《タンホイザー》……北岡志織
《ローエングリン》……吉田瑛子
《トリスタンとイゾルデ》……丸一立央子
《ニュルンベルクのマイスタージンガー》──恋、芸術、そしてドイツ……秋山良都
《ニーベルングの指環》登場人物・相関図
《ラインの黄金》──《指環》への招待……渡邉宏和
《ワルキューレ》──叶わぬ野望と二つの愛……田中菜穂子
ワーグナーの《ジークフリート》……一木加奈子
《神々の黄昏》……上本明希子
《指環》四部作への招待──作品に込められた想い……渡邉宏和
《パルジファル》と聖杯伝説……内山耕介
ワーグナー作品を知る4つのキーワード……木村美和
「ライトモチーフ」
「トリスタン和音」
「無限旋律」
「北欧神話」
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第2章 ワーグナーの音楽
ワーグナーの足跡──オペラ史におけるワーグナー……設樂里菜
ベートーヴェンとワーグナー──ワーグナーの目指した未来の音楽……井上祐香
ワーグナーのオーケストラ……秋山良都
リヒャルト・ワーグナーの人生におけるピアノの役割……與田麻未
ワーグナー詩論──ワグチルという観点から……梅田直希
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第3章 ワーグナーと文化・社会
ヒトラーを魅了したワーグナーの魔力……石崎陽子
ワーグナーを崇拝した人々……田中美南海
アンチの視点からとらえるワーグナー……東尾有貴子
ワーグナーと女性たち……藤岡 彩
「ドイツ的なもの」とは何か──ワーグナーの追い求めた真のドイツ像とオペラ……西村光莉
バイロイトの魔法──ワーグナーとバイロイト祝祭劇場……北條 瞳
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ワーグナー略年譜
参考文献一覧
あとがき……市川 明