im/pulse(展覧会「im/pulse: 脈動する映像」図録)
¥3,000
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京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA 発行
新書版変型サイズ/170✕100mm/320頁/2020年
並製/表紙布貼り/表紙シルクスクリーン印刷/本文モノクロ+特色
編集:藤田瑞穂、矢野原佑史
写真:来田猛、大島拓也
挿画:伊藤学美
AD+ED+D+DTP:松本久木
※委託販売品
展覧会サイト>>
https://gallery.kcua.ac.jp/archives/2018/1232/
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本書は京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAで開催された展覧会「im/pulse: 脈動する映像」に関連して発行されたものである。展覧会自体は映像人類学を中心に据え、幅広い学問領域の知と技術を活用しながら、言語的な理解だけでなく、深部の感覚や感性の作用の差異を扱う表現方法の現在形や、感覚民族誌的観点から見ても特に優れた実践であるアート表現群を展望するものとなった。
一方、書籍としてのアウトプットでは執筆者(研究者)おのおのが自身の専門領域の知と手法を駆使しながら自らが紙面での表現者として、自身の専門領域を再解釈し、拡張することを試みた。まずデザイナーが素案を作成し、それに意味的、学術的、そして感覚的解釈でもって幾度も修正を加えていく作業は、知的興奮を覚えると共に不思議な身体感覚を伴ったものとなり、人類学のさらなる可能性を示した。
図版の選択、ページ構成、紙面レイアウト、書体選びなどを執筆者とデザイナーが共同でおこない、さらに本全体の時間的流れが一定にならないよう緩急、強弱、圧縮、伸張、中断、反復などを織り交ぜ、読者の時間認知を意図的に狂わせようとした。そのことによる読書体験自体がセンサリーメディア(人の感覚をキーワードにした文化の記録と表象の方法)を積極的に取り入れだした新しい人類学のアプローチに通ずると考えたからだ。
[内容]
藤田瑞穂|im/pulse: 脈動する映像
ヴィンセント・ムーン×contact Gonzo×川瀬 慈トークセッション
村津 蘭、ふくだぺろ、矢野原佑史|参与型展示《モノ/ヒト/物神》に関する省察
佐藤知久|ヴィンセント・ムーン─映像の参与観察
contact Gonzo|Physicatopia
村津 蘭|死者と生者の交感──ベナンの仮面結社とジェラーの死
神野知恵|韓国芸能と食文化の深い関係
ふくだぺろ|異なる時間的存在についてのカメラによる分節化
矢野原佑史|グルーヴする「世界」の研究への試論──カメルーン東南部熱帯林地域に暮らすバカの語りの考察から
川瀬 慈|ドンチョ──靴磨きの少年とベル
展示風景 撮影:来田猛